大阪府堺市 円墳

グワショウ坊古墳

所在地大阪府堺市
形状円墳
墳丘長61 m
築造時期5世紀後半

概要

堺市堺区に位置する東西61m・南北56m・高さ3.7mの卵形大型円墳。百舌鳥古墳群では大安寺山古墳(径62m)に次ぐ規模の円墳であり、5世紀後半の有力者の墓として重要。大仙公園の北方に位置し、公園の緑の一部として整備されている。発掘で確認された「天地逆さの盛土工法」は百舌鳥古墳群の築造技術の解明に貢献する資料。円墳は前方後円墳より格が低いとされるが、この規模の円墳は王族の傍系か有力氏族の首長クラスの被葬者を示唆する。「グワショウ坊(ぐわしょうぼう)」という珍しい名称は、かつてこの地に住んでいた「牛照房(ぎゅうしょうぼう)」あるいは「願生坊(がんしょうぼう)」という僧侶の名に由来するとも言われ、確証はないが江戸時代の地誌類にも「グワシャウボウ」と記されており、古い通称として定着している。卵形という特異な平面形は百舌鳥古墳群の他の円墳とは異なり、地形への対応または意図的な設計変更を示す可能性がある。出土したミニチュア鉄鍬は、実物大の農具を副葬する代わりに小型のものを象徴的に納める「ミニチュア副葬品」文化の一例で、5世紀の農耕祭祀との関連が指摘される。昭和50年代の公園造成時にはすでに上部が削平されていたが、濠の埋土は比較的良好に残存しており、今後の追加調査に期待が持たれる。百舌鳥古墳群の世界遺産緩衝地帯内に含まれる。

出土品・調査研究

【発掘調査】堺市教育委員会による発掘調査が実施。西側が張り出した卵形の特異な平面形が確認された。盛土工法の調査で「塊状の土を天地逆さまに積み上げる」特殊技術が判明。濠の埋土は比較的良好に残存。【出土品】円筒埴輪・形象埴輪・須恵器・ミニチュア鉄鍬(象徴的農工具の副葬品)が出土。

被葬者をめぐる両論

考古学的見解
長軸(東西)61m・短軸(南北)56m・高さ3.7mの西側が張り出した卵形の円墳(楕円形)。2段築成で、周囲に濠が巡る。5世紀後半の築造と推定される。発掘調査では、塊状に掘り出した土を天地逆さまに積み上げる特殊な盛土工法が確認されており、百舌鳥古墳群の築造技術を知る上で重要な資料となっている。葺石・埴輪列が確認されており、円筒埴輪・形象埴輪・須恵器のほか、ミニチュア鉄鍬が出土している。ミニチュア鉄鍬は農耕・生産を象徴する副葬品で、この時期の葬制を知る上で注目される。堺市の調査によれば径62mの大安寺山古墳(仁徳天皇陵陪塚乙号)に次ぐ規模の円墳で、全国的にも有数。被葬者は不明。
宮内庁見解
宮内庁管轄外。堺市が管理する市指定史跡。大仙公園の一部として整備されており、公園の利用者は外観を間近で見学できる。

探索メモ

最寄りは南海本線「百舌鳥八幡」駅から徒歩約10分または地下鉄「なかもず」駅から徒歩約15分。

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出典

堺市教育委員会Wikipedia

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