★ 世界遺産
奈良県
八角墳
中尾山古墳
別名: 中尾塚
| 所在地 | 奈良県 |
| 形状 | 八角墳 |
| 墳丘長 | 20 m |
| 築造時期 | 8世紀初頭 |
| 世界遺産 | 飛鳥・藤原の宮都 構成資産(2026年登録) |
概要
奈良県高市郡明日香村平田、高松塚古墳(id:264)の北約200mに位置する終末期の八角墳。8世紀初頭の築造で、火葬墓としては最古級の天皇陵級古墳。八角墳は7世紀の天皇陵に固有の墳形であり、規模は小さいながら「火葬導入期の大王墓」として学術的価値が極めて高い。国営飛鳥歴史公園内にあり墳丘を自由に見学できる。2026年7月、世界遺産「飛鳥・藤原の宮都」の構成資産に登録された。
出土品・調査研究
横口式石槨(切石計10石、現存9石。内法約90cm四方・全面水銀朱)。須恵器・沓形石造物が出土。蔵骨器は鎌倉時代の盗掘により失われ不明(宮内庁三の丸尚蔵館の金銅製四環壺を当てる説がある)。
被葬者をめぐる両論
考古学的見解
対辺長約19.5m・3段築成の八角墳で、外周に三重の石敷をめぐらせる(3重目の対辺長約32.5m)。2020年度の明日香村教育委員会・関西大学による調査で墳丘構造が確定した。埋葬施設は凝灰岩・花崗岩の切石を組んだ横口式石槨で、内法は約90cm四方と小さく、内面は研磨のうえ全面に水銀朱を塗る——火葬骨を納める蔵骨器のための構造で、火葬墓であることが確実視される。『続日本紀』の文武天皇火葬・埋葬記事(707年)と整合し、八角形という天皇陵固有の墳形とあわせて文武天皇の真陵説の根拠となっている。
宮内庁見解
宮内庁の陵墓治定はなく、国史跡(1927年指定・2024年追加指定)として管理される。宮内庁が文武天皇陵に治定するのは南西に位置する檜隈安古岡上陵(栗原塚穴古墳、id:515)だが、考古学界では本古墳こそ文武天皇の真陵とする説が有力。
探索メモ
近鉄飛鳥駅から徒歩約15分、高松塚古墳とセットで見学しやすい。石槨は調査後埋め戻されており内部は見学できない。墳丘東側から沓形石造物が出土している。
出典
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